中村 ミキ
中村 ミキ

死んだともだちのこと。

2023/10/28配信


皆様
こんにちは。
みきなかむらです。
いつも読んでくださって
ありがとうございます。



 うっちーのこと
アメブロにも書いたけど

なんかみんなに読んでほしいので。
またこちらにも
貼らせていただきますね。


この間から
自分の中で
どんどんなにか
書き換わっているような感じです。


毛も薄くなってきました。
(それは関係ないけど)

やはり


いくさの神が降り立ったからでしょうか。

今年の一番のビッグイベントと

言えばうっちーのことだったよね。


ってみんな知らないと思うけど。

わたし「親友」とか言うのが


よくわからない。


別にうっちーを

親友だと思ってないし。^^ )

彼が訪ねてこなければ

一生逢うこともなかった

かもしれないのだ。

でも面白いやつだったな~。


^^ )


死んだ友だちのこと。



ずっとうっちーの住んでいた


紀北の白浦が頭をよぎる。


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ちょうど1年前だ。
2022年の10月


 


わたしが
紙芝居で熊野ツアーに
出発する前泊で


 


うっちーの家に


泊めてもらった。


 


その1年前の
2021年は


伊勢警察署まで
面会に行った。

ある時手紙がきて
逮捕されて留置所にいるから
面会に来てほしいと
書いてあった。


 


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1万円と何冊かの
本を差し入れた。
食べ物ももっていたが
だめだと言われた。


 


 


 


へらへらでてくる


うっちーをみて腹が立った。


 


こいつ最低や。


 


って思いながら


ペラペラ喋る


うっちーの話を


黙って聴いていた。


傾聴は得意ですからね。
(^▽^;)


 


結局2回面会に
行ったのかな?


 


ほんとよくある
刑事ドラマのような


アクリル板の面会室。


 


「いい加減目覚めろ」と書いて


手紙をだしたら


クソボロの返事が返ってきた。


腹立って破り捨てた。(^▽^;)

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いまだったら


ふーん。


って感じでいるだろうな。


2年前はまだ若かった(^▽^;)


 


 


コイツとは10年合わない。


 



決めていたら


 


数か月後に


バイクでひょっこり現れた。


 


 


顔を見た瞬間から


そんな いきさつなんか


まるでなかったかのように、


 


あるる館でお茶飲んで


元の通りに


いろいろしゃべった。


 


 


2-3時間いただろうか。


お互いまったく普通だった。


 


 


そんなもんだろうね。


友達って^^ )


またな。


 


 


と言って別れてから


数か月後、


 


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お腹の激痛で


救急車呼んで


緊急手術。


目が覚めたら


人工肛門がついていた。


 


 


っていうFBを見てびっくり。


 


 


連絡したら


思いのほか元気そうだったが


余命3ヵ月と


言われたと言っていた。


 


 


 


介護もなくて


一人暮らしで


生活保護で暮らしている。


 


 


 


しかも病院まで


片道20キロの


ど僻地。


 


 


なんでそんな僻地に?


 


 


 


身内とは絶縁されていて


一人でなんとか暮らしている


。と。


言うので。


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どんなもんかと


紀北のウッチーの家を訪ねた。


 


 


熊野灘に沿って走る


42号線を左に折れて


突き出した半島の先へと


進むこと5-6㎞。


 


 


 


先端は尾鷲市の飛び地


須賀利という集落がある。


 


 


小さな峠を2つ超えて


トンネルこえて


半島の北側に


白浦という集落があった。


 


 


 


そこがうっちーの


住まいだった。


コンビニまで10㎞。


 


 


 


集落には


雑貨屋が一軒あった。
酒とたばこの買える店だった。

 


 


海辺の集落はどこも


家々が寄り添うように


狭い通りに密集している。


 


 


その狭い通りの日当たりの


悪い家にすんでいた。


 


夏は湿気が多くて


畳にカビが生えるそうだ。


 


 


その夜は鍋を作って


二人で食べた。


 


 


わたしは酒を飲んで


二人でずっと話をしていた。


 


 


死の話もいろいろした。


 


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うっちーとは


話が途切れなかった。


 


 


彼は人の心の懐に


自然に入ってゆくのが


めちゃくちゃ得意な人で
コンビニの前でも
知らない兄ちゃんと
話をしてたりする。



 


収監されていた時も


警察官と仲良くなったらしく


 


誰誰という警察官は


○○町に住んでいて


釣りが好きで・・・などと


彼らの身の上話をよくしてくれた。


 


 


その反面、
逆鱗に触れると
ものすごい凶暴性を発揮する。
とは言っても
肉体はか細いので非力だけれど
言葉の暴力はすごい。



わたしには一切そんな言葉を
言ったことはなかったけどね。


彼のFBを見て
辟易したことがある。


 


 


 


翌日は須賀利


という集落を訪ねて


お寺や町を巡った。


 


 


かつては


漁業で繁栄したのだろう。


 


 


杖を突きながら


階段も登り


痛みを訴えることもなく


たくさん歩いて


元気だった。


 


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この辺りには


4つか5つほどの
集落はどこも限界集落で


かならず廃校があった。


かつては遠洋漁業で
栄えた町だった。


 


わたしが子供の頃は


志摩半島や熊野灘では


遠洋漁業が盛んで


漁村は栄えていた。


 


栄枯盛衰


時代は移り


老人ばかりの


集落になっている。


 


 


通りには誰も


歩いていなかった。


 


 


その後


11月、12月 1月と


合計4回


うっちーの家を訪れた。


 


 


ようやく要介護2


がついたみたいだけど


 


 


週に1回ヘルパーさんが
掃除なんかをしてくれる以外は


誰もしゃべる人がいない。


 


 


って


ぼやいていたので


 


 


あたしは月イチくらいなら


なんとか行ける距離


(片道80キロ)


だったので


行ってみた。


 


 


行く前は 


 


行って死んでたらどうしよう。


 


と毎回ドキドキした。

 


行ったら存外元気で、


うっちーは煙草をふかしながら


あたしは酒飲みながら


あれやこれやと


ずっと喋っていた。

 


あんなに喋れる友達って


もう今はいない。


 


 


最初の時は
鍋をつついていたが


 


2回目以降はだんだん


食べられなくなっていた。

大腸がんだしね。

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FBで見るとかなり


悪くなっているようだし


 


ケアしてくれるヒトもいなくて


腹の痛みは


どんどんひどくなって


 


 


その痛みを抱えながら


腹に痛み止めの麻薬貼って


往復40キロの病院に通うなんて


完全にクレイジーだぜ!


 


ロケンロール!(^▽^;)


 


彼はめちゃロック好きで


かれの生きざまこそ


ロケンロールだ。


 


(^▽^;)知らんけどな。


 


 


 


そんな様子を見ていて


かなり迷ったのだけれど


思い切って


 


 


「うちの2階で養生しないか?」


 


 


と提案した。


 


 


うっちーは


めちゃ喜んでくれた。


 


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「そんなこと


言ってくれる人は


ミキさんだけや」


 


って。


「愛してる。」まで


言ってくれたぜ


ベイベー❤


 


 


 


 


すごく迷ったけど


まあこれも


新しい体験やし


 


わたしは


看取りの経験もあるから


なんとかなるだろう。


 


 


と思った。


 


 


ところが


 


彼はそれを断った。


 


 


猫がいるから。


 


 


「あの猫たちは


おれが居なくなったら困る。


だから猫を


捨てることはできない。」


 


 


「そんでも結局


あんたが死んだら


路頭に迷うやないか。」


 


 


 


って突っ込みたかったが


うっちーの決断を尊重した。


 


 


 


正直すこしホッともした。


 


 


 


もしホントに来たら


何割かは生活を割くことに


なるのは覚悟していたけど


 


 


やはり未知のゾーンで


こわかった。


 


 


それでも天秤にかけると


うっちーを受け入れる方に


傾いたから誘ったのだ。


 


 


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2022年の12月の30日ごろ


うっちーの家に


行ったときは


七里が浜まで行った。


 


 


暖かな日だった。


 


 


風呂に行きたいというので


熊野古道の湯にも行った。


 


 


マックシェイクが


飲みたいというので


ドライブスルーで買った。


 


 


新鹿の浜で


海鳥を


二人で


ぼーっと見ていた。


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あのキラキラとした光は


まるでこの世のものとは


思えなかった。


 


 


うっちーは今はあの


キラキラの世界に


住んでいるのだろうな。


 


 


 


年が明けて


どんどん体調が


悪くなっていた。


 


 


「痛みのレベルが


一段上がったようだ。」


って書きこんである。


 


 


FBで書きこむ状態が


かなりひどい感じだ。


 


これはもう


やばいだろう


無理だろう


と思って


段取りつけて


 



 


1月17日に


うっちーの家に行った。


 


うっちーはもう
起き上がることすらできなかった。


うんうんうなっているだけだった。


 


わたしは酒を飲みながら


うっちーの頭を
ずっと手当していた。


 


「ミキさんに手当ててもらったら


すーっと痛みが消えたよ。」


 


 


人好きなうっちーの痛みは


淋しさからきていたのだ。


 



翌日とうとう


うっちーは入院することを
決断してくれた。

 


津から秋山さんが


駆けつけてくれた。


ケアマネさんも来てくれた。

救急車を呼んで尾鷲病院に
運ばれていった。


 


その日から


あたしの坐骨神経痛が
始まったのだ。


 


うっちーは毎日


尾鷲市民病院の窓から見える


天狗倉山と
びんし山の
写真をFBに
アップしてた。


 


2月に


病院に見まいに行った。

 


その時は
坐骨神経痛は更に悪化していた。

 


歩くことはびっこ引いて
痛み堪えてなんとかできるけど


車の乗り降りが激痛で大変だった。


知り合いに運転をたのんだ。

 


病室でうっちーは
死にかけのわりに


元気そうだった。

 


「一発逆転狙っとるんや」

 


そう言って笑った。

 


なんかホントにあるかも?


って思えてきて笑った。

写真とったら
こんなポーズを決めやがる。
よく見たら結構イケメンやん。


 




いつもメガネと
ぼさぼさ頭なので
うっちーの「素顔」なんて
見たことがなかった。


 


「家にあるものなんでも


ミキさんにあげるから


持って行っていいよ」


というので


ギターや石油ストーブやら
スニーカーなどを


いろいろ貰って帰ってきた。


 


 


治って退院したら


またこれ戻しにいかないかんな。


 


 


って少し治る期待と


かえさなイカンという


メンドな気持ちが


折り重なった。


 


 


掃除もしてきれいに片づけて


ゴミをまとめた。


 



猫がときどきかえって来たが


うっちーにしかなついてなくて


アタシの方をみたら


さっと逃げて行った。


 


 


里親探すにも


捕まらないだろうな。


頑張って生きてくれ。


 


 


釣り客が魚とか


あげてるみたいだから


大丈夫だろう。


 



おうちにお辞儀をして


ありがとうございました。


と言って


玄関の戸を閉めた。


 


 


 


一週間後彼は亡くなった。


 


 



彼の親族の事も何もしらないし。


お墓もどこにあるかわからない。


 


 


うっちーの 


写真はいつも飾っている。


またきっとどこぞで会うんだろうな。


とは


思うから。


 


 


寂しいけど


わたしに出来る事は


毎日を一生懸命生きるだけだ。


 


 


今週2人の知人が


突如他界したので


なんとなく書きたくなった。


 


 


でもまたひょっこり現れそうなきがするんだけどなー。^^ )



 





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