150枚の石で絵本
皆様、こんにちは。
絵本読み聞かせ講師 上甲知子です。
多方面へのお返事が滞っているかもしれません、すみません。
書きたいことも
渋滞中ですが
そんなに送られても
皆様が、困っちゃうかもしれませんので
押しつけないように
気をつけたいと思います。
************
中学2年生に絵本の授業をさせてもらったこと
ブログに書いていなかったことに気づき
書きました。
感想の掲載も許可をいただきましたので
載せています。
中学で絵本の授業
https://osekkainaobasan.com/2023/05/29/junior_high_school_ehon/
中学生の感想が
めっちゃ良い。
150枚の石で絵本
わたしは、
美術館で絵を見ても
その絵が
「どのように」描かれたかを
想像することが
うまくできません。
わたしが絵を描かないからです。
というか
そもそも
わたしに一般常識がなさ過ぎるからなのかもしれません。
ほとんどの人は
知ってることなのかも。
普通の人は
絵を見たら
どんなふうに
描かれているか
わかるんでしょうか。
わたしはまったく自信がありません。
先日、
ベルナール・ビュフェ美術館で開催中の
「スイスの絵本展」に
行ってきました。
そこで
わたしが知らない
絵本作家さんの絵を見ました。
エルンスト・クライドルフさん(1863-1956)
細ーい線で
描かれた
植物を擬人化しているような
美し〜い絵でした。
ほー。
はー。
へー。
と
大雑把な感じで
見ていたのですが
↑絵葉書買ってきました。
ふと
絵の横の案内板をよーく読んでいると
え?
石に彫るの?
え?なに?
その石は何キログラムもあるの?
この1冊で
150枚も
石に描いたの?
この細い線を?
それで重ね合わせたの?
このグラデーションも?
どういうこと?
ってちょっとパニックになりました。
想像できなくて。
「リトグラフ」という手法で
描かれているそうです。
意味不明です。
なんすか、リトグラフって。
なんすか、石って。
リトグラフ
聞いたことあるけど
なんだか
今まであんまり
よくわかってなかったです。
クライドルフさんは
優れた
石の加工技術を持った人だったらしく
原画を
自分でリトグラフにしたそうです。
色によって
版を、つまり、その何キロもある石を変えるということなんですよね?
重ねるとき、ずれないの?こんな細い線で。
と不思議です。
そしたらなんと、
昨日、お邪魔した
えっちゃんのアトリエに
あったんです、その石が!
びっくりしました!
これか!
リトグラフの石!
簡単には持ち上がりません。
買うと何十万円?もするそうです。
この石の表面を平にして
絵を描くんだそうです。
ちなみに、えっちゃんは
版画家さんでもあります。
すごいシンクロで
現物の石を見たけど。
この石150枚も使う絵本って。
なんだかそれだけで
すごくないですか。
美術館の雑貨コーナーに
それはそれは美しい原書が売ってたんですけど
迷って
迷って
買わなかったんですよね、
読む場がないかな〜と思って。