【出会うだけで磨かれる”絵を見る1分” No.39 アート教育とは】
((full_name))、
国宝伝道師Tomokoです。
4月、お子様がいらっしゃるご家庭では新学期が始まりましたね。
子ども達が新しい教科書を持ち帰ってきますが、
皆さまは、中身をご覧になったりしますか?
私は普段子どもの勉強は何も見てないので、この時ばかりはと教科書をめくりました。
小6の社会の教科書に、”歴史”の教科書が追加されていて、
自分の子ども時代にはなかった学びだなと、その変化に嬉しい気持ちがしました。
さて、今日は子どもとアート教育について。
...でも、大人も同じ。。という話です。
子どもにはアートに関心を持って欲しい、
子どもと美術館を巡りたい..と願う親は一定数いて、アドバイスを求められることがあります。
私も親として、子どもには色々なことに興味を持って欲しいと思っていますし、色々なものを見せてあげたい、体験させたい、、と思い、幼少期はそこに随分と投資した気がします。
そもそも人間の興味関心は、どのようなことをきっかけに花開くのでしょうか。
もっと知りたいと意欲が湧いてくるのは、どういう時でしょうか。
人の興味は千差万別ですが、それでも、学校の勉強で話題になったとき、「関係ないや」「つまらないや」となるのとならないのでは大違いだと思います。
で、親ができることは、”タネのばら撒き”なんだと思うのです。
ある教育分野の専門家の方がこんな話をしてくれました。
子どもは
「それ、知ってるーー!!」
「見たことあるー!」
という感覚が大事だとか。
基本的に子どもは記憶力がいいので、
一度でも「見たことがある」と、
二度目見たときに「それ、知ってるーー!」となります。
その一度の経験が、二度目の登場の時に効いてくる、差になると。
学校で ”勉強”として、教科書や先生の話に登場した時に、
「知ってる!」と思えるのと、
”知らない状態”では、
その後、続く話への関心度も、面白さも違うと。
その対象への心理的距離感もだいぶ違うのではないかと思います。
とっかかりがある、という感じでしょうか。
自分の経験からも、その気持ちは想像できます。
自分の知らない事が話題で盛り上がっていても、
単純につまらないですよね。
そして、この話、大人でも同じです。
「この絵、知ってる。何かで見たことがある。」
「このアーティスト、知ってます。詳しくないけど(一枚くらいは思い出せる絵がある)。」
という作品を、美術館で見つけると、嬉しいものですし、全く見たことも聞いたこともない作品よりも、何か親みが湧きます。
子どもには、将来、花が咲くように”興味のタネ”を植える。
...それは、必ずしも、美術館に連れていくだけが親のできることではありません。
親が行ってきた展覧会の話を、家庭内で話題にする。
さりげなく、みんなが目にする場所(リビングなど)にカタログや本を置いておく。
など、見聞きする機会の提供でいいのです。
そして今、私たちが子どものころ教科書で見た「本物」が一同に見れる機会があります。
東京国立近代美術館の70周年記念展。
国宝の一歩手前の重要文化財指定の絵が一堂に並ぶ展覧会。
このような機会は、記念の年だからこそ。
そうそうありません。
いよいよ本物を見に行きませんか?
美術の教科書、
歴史の教科書、
社会の資料集、
一度ならずとも何度か目に触れてきたであろう作品が沢山です。
切り口もとてもイマドキで面白い。
普段、そんなに解説パネルを読むことはオススメしませんが、今回はぜひオススメしたい。
時代を切り開いた作品は、今までにない表現だからこそ、古典的な美の系統から外れ、バッシングを受けます。日本人にも人気の睡蓮で有名なモネなどの印象派が、最初は酷評されていたのは有名な話です。
日本でも同じです。
まずは”問題作”と言われた作品。
解説では、どの作品もどんな風に酷評されたがわかります。
そん解説を幾つも読んでいると、いかに新しいことをやるというのが大変なことがが身に染みてくるようです。笑っちゃうくらいの評価です。
自分の殻も剥けた気がします。
東京国立近代美術館70周年記念展
重要文化財の秘密
「問題作」が「傑作」になるまで
<5月14日まで開催>
https://jubun2023.jp/
↑↑↑コチラのURLリンクをクリックすると、本展覧会情報(チケット予約)を確認できます。
”本物を見る”
そこを大事にしたある小学校の話があります。
アート系シンポジウムで取り上げられた話です。
大和市の小学校の話。
大和市には美術館がないそうで、何年か前のある大和市の小学校の校長先生が、子ども達にどうにか「本物」のアートを見せたいと。
「本物を見せたい」
たった一人の小学校の校長先生の思いから始まり、今、大和市の小学校では対話型アート鑑賞教育が定期的に実施されているのだそうです。
「やっぱり、本物は違うよ!」
ぜひ、行ってみてね。
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