小谷晴美
小谷晴美

【改正NISA】金融庁の方から「新NISAの詳細」について伺いました

2022/12/23配信


皆様、こんにちは。
しなやかライフ研究所の小谷晴美です。


昨夜、金融税制を策定しておられる金融庁の方に
新NISAの概要について詳しくお話を聴かせていただく勉強会に参加しました。


一言で感想を述べると


「ああ、金融庁は頑張ってくれてはるな~」
と生活者にとって、金融環境が良くなる期待が持てました。


投資による資産形成を非課税制度(NISA)で応援するだけでなく、


・金融教育の推進(職場での金融教育等)
・中立的なアドバイスを提供する仕組みづくり
・金融機関には顧客本位の業務運営を推進


国民一人一人の金融リテラシーを高めるとともに
投資に値するような金融商品やアドバイスの提供がなされるよう
国民の資産所得倍増に向けて環境を整えていくというお話でした。



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■新NISAのポイント


では、2024年からスタートする新NISAのポイントを
これまでの一般NISA、つみたてNISAとの違いを踏まえて紹介します。


①ずっと非課税に
 これまでのNISAは投資期間が何年まで、非課税期間が何年間と期間の定めがありました。
 期限を過ぎると課税されてしまうため、
 「万一株価が下がった時に期限がきたら・・」という懸念もあり、
 制度そのものがややこしい仕組みになっていました。


 それがずーっと非課税なので「いつ解約してもいい」という安心感がありますね。


②年間投資枠が大幅に拡大
 NISAを活用できる投資額の上限額が下のように見直されます。
 「つみたてNISA」は40万円まで → 積立投資枠120万円まで
 「一般NISA」は年間120万円まで → 成長投資枠240万円まで



③「積立投資枠」も「成長投資枠」も両方利用できる
 これまで「一般NISA」と「つみたてNISA」は選択性で、
 その年に利用できるのはどちらか一方だけでした。


 なので「つみたてNISA」を利用している場合、
 個別株式等は課税口座で行うしかありませんでした。


 新NISAでは、「積立投資枠」と「成長投資枠」の両方が使えるようになります。
 従って、年間投資額も40万円か120万円かの選択ではなく
  120万円+240万円=360万円まで非課税口座で投資できることになります。



④生涯投資枠が設定されます
 新NISAの口座で投資できる総額の上限は簿価残高1800万円となります。
 うち、成長投資枠は1200万円までです。
 但し、売却することにより、投資枠は復活します。


⑤これまでのNISAとの関係
 2023年末までにNISAを利用して投資をしたものは、
 新NISAの枠外で現行制度の非課税措置が適用されます。


 すでに「一般NISA」や「つみたてNISA」を利用している方、
 あるいは「来年から始めよう」と思っていた方には朗報ですね。



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■「金融教育」はOKだが「投資教育」はNG?


先日、学校における金融経済教育をテーマにした勉強会に参加しました。
その際、ご登壇された高校の先生のお一人がこんなお話をされました。


「高校で教えるべき金融教育は
 個人の生活設計や資産管理を考えていくことで投資教育ではない」


この言葉に違和感を覚えました。

「金融教育」に「投資教育」が含まれると思うので、
なぜ、それだけやらないのかと不思議に感じました。

確かに、「投資」の前に教えるべき事が沢山あります。
・働き方と税制や社会保障
・ライフプランと生活設計
・家計管理と貯蓄の習慣
・リスク管理と保険の加入
・騙されない消費者教育

他の先生も「お金は増やす前に、騙されて失わないことが大切」とおっしゃっていました。
確かにその通りです。

しかし、「投資詐欺」でお金を失う大人も沢山います。
それは「投資」の本質が理解できていないためではないでしょうか?

「オイシイ話はない」なんて言葉だけでは子ども達を守れません。

「投資」の基本的なしくみを理解し、
「そこから生まれる利益の源泉」を考えることができれば、
目の前に現れた「オイシイ話」が本当なのか否か
失敗した時のリスクは引き受けられるのか
判断することができるようになると思うのです。


そのリスクを本人が正しく理解して、投資するのであれば、
消費者問題にはならないと思いますし、
かしこい生活者が増えると「投資詐欺」もやりづらくなるのではないでしょうか?


私は「すべての人が投資をしなければならない」とは思いません。
しかし、
「すべての人が資産形成において投資も選べる」ようになっていた方が良いと思いませんか?

そんな想いで、「投資」についても伝えています。

最後までお読みくださりありがとうございました。


 
 




 





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