星の王子さま 2-4
フランス語教室パザパ🇫🇷日々是お勉強&豆知識メールマガジン
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小さなフランス語教室パザパのマリー・アングレーズです。
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このメルマガでは、いろいろな書籍や格言、時事ネタから短めの文章を取り出し、役の解説をしながら、フランス語とフランスの豆知識を増やしていく試みをしています。
今回からは、イネス・ドゥ・ラ・フレッサンジュ Inès de la Fressangeの『Mon Paris』というおすすめのパリのお店を集めたガイドブックからのお店の紹介文と『星の王子様』の文章の解説からのフランス語会話レッスンをします。
Bon apétit!
星の王子様 2-4
Le Petit Prince
本文訳
Et il me répéta alors, tout doucement,
そして、彼は、わたしに向かって、とてもゆっくりと繰り返した(répéter)、
comme une chose très sérieuse :
とても真面目なことの様に:
«S'il vous plaît... dessine-moi un mouton... »
「お願いだよ…ヒツジの絵を描いて」
Quand le mystère est trop impressionnant,
謎というものは、印象的過ぎる時、
on n'ose pas désobéir.
人は抗おうとあえてし(oser)ない
Aussi absurde que cela me semblât
しかも、その事が馬鹿げてると感じさせられ(sembler)
à mille milles de tous les endroits habités
人里から1000マイルも離れた場所で
et en danger de mort,
死の危険にさらされていて
je sortis de ma poche
私は、ポケットから出した
une feuille de papier et un stylographe.
一枚の紙片と万年筆を
Mais je me rappelai alors que
しかしそして私は思い出した(se rappeler)
j'avais surtout étudié la géographie,
私は特に勉強してきた 地理や
l'histoire, le calcul et la grammaire et
歴史や計算や国語を
je dis au petit bonhomme
私はそのぼうやに言った
(avec un peu de mauvaise humeur)
(ちょっとむすっとして)
que je ne savais pas dessiner.
絵の描き方は知らない(savoir)と
Il me répondit:
彼は私に答えた(répondre):
« Ça ne fait rien. Dessine-moi un mouton.»
「だいじょうぶ。ヒツジの絵を描いて」
Comme je n'avais jamais dessiné un mouton
私は一度もヒツジの絵を描いた事がなかったので
je refis, pour lui,
私は彼のために描いた(refaire)
l'un des deux seuls dessins dont j'étais capable.
自分ができるただ2枚のデッサンのうちの一枚を
Celui du boa fermé.
中身の見えないボアのやつだ。
Et je fus stupéfait d'entendre
わたしは、聞いてびっくり仰天した(être)
le petit bonhomme me répondre :
その男の子が自分に答えたことを:
«Non! Non! Je ne veux pas d'un éléphant dans un boa.
違う違う!ぼくはボアの中の象なんかほしくない。
Un boa c'est très dangereux,
ボアはとても危険だ
et un éléphant c'est très encombrant.
そして、象はとても場所を取る
Chez moi c'est tout petit.
ぼくんちはとても小さいんだ
J'ai besoin d'un mouton.
ヒツジが必要なんだ
Dessine-moi un mouton. »
ぼくにヒツジの絵を描いて
ちょっぴり文法
なんてそっくり!êtreとfaireの単純過去
本文に出てきたje refisとje fus。
これは、refaireとêtreの単純過去形です。
変化を見比べてみましょう。
faire être
Je fis Je fus
Tu fis Tu fus
Il fit Il fut
Nous fîmes Nous fûmes
Vous fîtes Vous fûtes
Ils firent Ils furent
そっくりさんというか、êtreの”f〜”はどっから出てきたのでしょうか?
調べてみるとありました。古ラテン語からの由来だそうです。
これは、古ラテン語の活用を知らないとわからないですね。
https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/ghf08
単純過去は、書き言葉でしか使われない時制ですから、よほど歴史に関する専門的な著作や小説などを書く用事のない人は、なんの動詞かわかれば意味がとれますから、動詞変化を覚える必要はありません。時勢は、複合過去と同じ様に解釈できます。瞬間の動作や終わったことに使うので、半過去と併用されることが多いです。
『星の王子様』は、あまり見ることのない単純過去の一人称二人称が使われていて、なおかつ、複合過去とも併用されているのはとてもめずらしいので、使い分けのニュアンスが、私もピンときたい今日この頃です。今度フランス人の方に聞く機会があったら聞いて皆さんにお伝えしますね。
Commentaire de Marie マリーコメント
2022年が明けました。今年もフランス語教室Pas À Pas、オンラインサロン、メルマガをよろしくお願いします。
今回から単純過去が際立ってきました、星の王子様ですが、単純過去が出てくるといきなり文章が難しく感じてしまうものです。でも、なんの動詞かがわかれば、複合過去と同じ様に訳せば良いので慣れです。あまり翻弄されないで読み進めていってください。
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