森永宏喜
森永宏喜

腸内環境の「多様性」って? その3 ~抗加齢歯科医メルマガ#0079~

2021/11/17配信


皆様


歯科から始めるアンチエイジングを常識にする!


 


アンチエイジング専門医が語る:
【歯科を味方にすると長生きする!】抗加齢歯科医メルマガ#0079



 


栄養を科学する抗加齢歯科医の森永宏喜です。


 


今回の内容



☆腸内環境の「多様性」その3 多様性を乱すもの Part2
☆「口腔脳腸相関」を商標出願
☆クチの中から若返る! その3
☆YouTubeチャンネルを開設!
☆宝島TJMookを監修
☆編集後記 


 


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☆腸内環境の「多様性」を乱すもの


 


前回のメルマガで
「腸内細菌はかたよりがなく、多様性に富んでいるのが望ましい」
とお話しました。


 


いわゆる善玉菌、日和見菌、悪玉菌が
数多くの種類存在し、バランスよく
棲み分けていることが健康を保つには
大事ということですね。


 


では、この腸内環境を乱すものには、
どのようなものがあるでしょうか。


 


腸内環境を乱すものは、実は数え切れない
ほどの要因があります。その中から、
私なりの優先順位をつけて情報提供して
いきたいと思います。


 


今回は、当たり前といえばそれまでですが、


 


抗菌剤(抗生物質)


 


です。


 


人類が抗菌剤を初めて手にしたのは
1928年のこと。


 


イギリスのフレミング先生が、カビから
ペニシリンを発見しました。


 


現在の人類の多くの死因がNCDsと
呼ばれる非感染性疾患(がん・糖尿病・
循環器疾患・呼吸器疾患など)なのに対し
「ペニシリン前」の最大の死因は感染症
でしたから、抗菌剤が人類にもたらした
恩恵は絶大なものでした。


 


しかし、あまりにも効果が大きかった
ために使われ過ぎ、今では耐性菌の
問題なども噴出しています。


 


個人レベルでみれば、緊急性の高くない
抗菌剤の服用が腸内環境に大きな影響を
与えています。腸内環境の多様性が減少
してしまうのです。


 


一流の医学学術誌である
British Medicadl Journal(BMJ)の論文では


 


多様性:


 



・どれだけ多くの異なる種があるか、
またそれらがコミュニティの中で
どれだけ均等に分布しているかを示す
指標である


 



・腸内細菌叢の多様性が低いことは、
フローラの異常(微生物の不均衡)の
マーカーと考えられており、炎症性
腸疾患、乾癬性関節炎、1型糖尿病、
アトピー性湿疹、セリアック病、肥満、
2型糖尿病、動脈硬化をもつ人で
みられることが多い


 


とされています。この「多様性」に、
抗菌剤は大きなダメージを与えて
しまうのです。


 


ですが、抗菌剤が全く不要なわけでは
決してありません。適切な使い方が
必要なのです。重症の感染症は今だに
あります。そうした場面では抗菌剤は
不可欠です。


 


しかし私は、大部分の歯科の治療では
抗菌剤は不要と思っています。


 


コントロール不良な糖尿病など基礎疾患が
ある場合を別にすれば、「免疫力を高める」
というアプローチで対応できる場合が
ほとんどです。


 


たとえばビタミンCのサプリメント摂取は
抗炎症、免疫強化、創傷治癒などの面で有用です。


 


やはり腸内環境に影響するという同じ
理由で、鎮痛剤もマイルドなもの

第一選択にしていて、9割以上の処方が
アセトアミノフェン(カロナール)です。


 


強い鎮痛剤も短期の服用なら問題ないとは
言われていますが、薬剤に対する反応は
人により大きな差があります。安全に越した
ことはないと思っています。


 


ただ、服用(処方)するしないの判断は
最終的には主治医の先生がするものなので、
ご相談の上指示に従うようにして下さいね。


 


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☆「口腔脳腸相関」を商標出願


 


クチと脳と腸の密接な関係(相関)
をいっそう啓発していく手段の
ひとつとして先日、
「口腔脳腸相関」というワードの
商標出願を行いました。(画像あり)


 


 



 


 


この言葉をひとり占めしたいという
訳ではなく、
商標として意識して頂く
ことで、
このコンセプトがより広まって
くれたらいい、という思いです。


 


 


今後、この「口腔脳腸相関」という
言葉を広めるべく、様々な活動を
していきます。どうぞよろしく
お願い申し上げます。


 


 


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☆クチの中から若返る! その3


 


 「アンチエイジングにほぼ確実に
効くだろう」というメソッドは
いくつかある、


と前回書きました。



その中でも「老化を巻き戻す手法として
現時点で最も現実的なものの一つは
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)
の摂取と言えます。


 


最近の研究では、長期間のNMN投与が
腸内細菌叢の多様性に影響を及ぼすこと、
また腸管バリア機能と関連することが
分かってきました。


 


マウスでの実験の結果、NMNは、
酪酸産生菌やアッカーマンシア菌
(Akkermansia muciniphila)
などの善玉菌を増加させ、いくつか
の有害な細菌が減少したとのこと。


 


また、糞中の胆汁酸関連代謝物は
有意に増加しました。


 


脂肪を分解する消化酵素である
胆汁酸には腸内細菌が関連して
いますので、これは腸内環境が
良くなったことを意味します。


 


また、NMNの長期投与すると、
腸管粘膜の透過性を低下させ、
粘液層の厚さが増加し、タイト
ジャンクションタンパクの発現
も増加しました。


 


これらはいずれも腸の状態を
良くしたということです。


 


これからのヒトでの臨床研究が
期待されます。専門家の先生方は
文献を直接あたってみて下さい。


 


しかしもちろん、NMNさえ摂取すれば
調子が良くなる、寿命が延びるというほど
ことは単純ではありません。


 


老化の大きな原因である「炎症」の
コントロールも必要ですし、
腸内環境を良くするのはNMN
だけではありません。


 


ご自分のライフスタイルを分析し、
食事や運動などの対策をとることは
とても大切なことです。


 


その上でNMNを重ねていくことは、
NMNがもつ長寿遺伝子活性化の
機能を最大限に引き出すことになり、
将来を見据えると非常に有効な
手だてとなるでしょう。


 


「でもNMNは高価、難しい」とお考えの
方もいらっしゃるでしょうが、学術面、
コスト面双方とも状況は刻々と変化します。


 


本メルマガ読者の皆様には最新の情報
取り入れて頂きたいのです。


 


ご興味のある方は以下をクリックして、
ストーリーをお読みになってみて下さい。


 


全ての病気は口の中から!クチの中から若返る!


 


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☆YouTubeチャンネル開設しました!


 


 


今までもセミナー紹介や、ウェビナーの
振り返り動画などでYouTubeは使って
いましたが、今回改めて新チャンネルを
開設しました。


 


 


Dr.Morinaga’s Channel「 老化を巻き戻そう!」


 


 


老化を避ける、さらに一歩進んで「巻き戻す」。


それが可能な時代になってきています。


 


 


ただし、それには最新の、しかも正しい
知識を入手して実践していく必要があります。
そのためのヒントをお話していければと
っています。


 


 


チャンネル登録、よろしくお願いいたします!


 


 


 


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☆宝島TJMook、口腔セクションを監修


 


豊富なイラストや分かりやすい表現、
700円を切る価格
患者さんにも「分かりやすい!」と大好評


 


宝島TJMOOK
「決定版! 老化を食い止める名医のワザ」


 


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☆編集後記 


 


いま、自身の情報発信の方法を再構築して
いて、ブログの価値を再評価しています。


118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密


 


Webサイトに載せるには適さない、
少しくだけた内容でも大丈夫ですし、
フェイスブックやTwitterのように
流れて消えることもない。noteほど
構えた感じもありませんよね。


 


いま自分が考えていること、価値を
感じていることをストレートに表現
できる手段の一つとしてブログは
有用だと思います。


 


で、実は思い立って始めたのが


 


「アメブロを毎日更新する」


 


ということ。


 


今日(11/16)で9日目になりました。
ここまでは何とかきましたが、1カ月、
3か月、1年と続けていかなくては意味が
ありません。


 


ハードルは低くないのは承知しています。
でもやってみようと思います。


 


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