浜田義之

酒と悟り 第四拾弐話 まさかの苦行!?

2021/2/12配信


皆様


 


いらっしゃいませ、マスターの浜田です。



先日お届けした「豊かさを生むお金の払い方」に、
たくさんのメッセージをいただきました。



「しみじみ感じました」


「取引」や「損得勘定」で行うのではなくて、
「(内なる)神さまに喜んでもらおう」という思いで為すことが大切ですね


「雨中の法則のような話は多いですが、
すごくわかりやすくて響いてきました」など
たくさんのメッセージをありがとうございます。


 


未読の方はこちらからぜひお読みくださいね
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それでは今夜の物語に入りましょう。



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   これまでのあらすじ



男はバーのカウンターで不思議な紳士と出会ったことがきっかけで、
本当の自分へと還る目覚めの旅がはじまりました。



座禅修行で人生の師となる老師と出会い、
男は自己の内面に深い神聖な静寂を見つけます。



そして座禅修行で素晴らしい体験をした男は、
今度は10日間山に籠っての瞑想行に参加します。



自分は禅の老師からあれだけ目をかけられたのだ。
自分は特別だ。



だから今度の瞑想も楽勝に違いない。



そんな思いが男にありました。



だけどその考えがとてつもなく甘かったことを
これから男は知るのでした。


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    まさかの苦行!?
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山奥の道場について、夕方6時から最初の瞑想行がはじまった。



木造の建物の瞑想ホールには男女合わせて50名くらいいただろうか。



男性と女性はホールの真ん中を境界にきっちりと分けられていた。



またホールへの出入り口も男女は別々だった。



男性陣は男性陣が宿泊している棟からの入り口を使い、
女性陣は女性陣の宿泊棟の入り口からホールへと入る形だった。


 


ホールは瞑想に集中するためか、少し薄暗かった。


 


男はここでの瞑想は初めての体験だったので、
他の修行者の見よう見まねで座布団をふたつ用意し、
ひとつは床に敷き、もう一つは丸めて座布のかわりにして、
座りやすい姿勢を作った。



誰も話をする者はいない。



ホールは静かだった。


 


ここでは10日間の瞑想行の内、
9日間は誰とも目も合わさず、話をすることも許されない。


 


世間の喧騒を離れ、世俗を離れ、
他の人との交流からも離れ、
他の人への関心も手放し、ただ一人瞑想とともに
自分自身に向き合い続けるのだ。


 


こんな経験は滅多にできるものじゃない。


 


普通に生活しているだけでは、こんな経験をする機会がない。


 


男は内心ワクワクしていた。


 


これからはじまる非日常の経験にワクワクしていた。


 



瞑想行が終わったら友人たちに
「10日間も誰とも話さないんだぜ」と得意げに話す自分の姿を思い描いていた。


 



友人たちが「すごいなぁーお前」と驚く顔を思い浮かべては、
ワクワクしていた。


 



そして.....いよいよ瞑想がはじまった。


 


瞑想そのものは極めてシンプルだった。


 


呼吸に意識を向ける。


 


なにもイメージせず、なにも唱えたりなどせず、
ただ呼吸を観察し続けるのだ。


 


鼻から息を吸うとき、少し涼しい空気が
鼻の下と鼻腔を撫でる。


 


その感覚に気づき続ける。


 


鼻から息を吐くとき、
少し生暖かい空気が鼻の下と鼻腔を撫でる。


 


その感覚に気づき続けるのだ。


 


今までよそで学んだ瞑想法はここでは混ぜないこと。


 


我流には走らず、ここではここで指導される瞑想法を
他の方法を混ぜることなく、言われたままにコーチャブルに実践すること。


 


座禅のときに言われた心得と同じだ。


 


勝手知ったる世界だ。


 


自分はもう充分に瞑想の基本を理解している。


 


自分は充分に実践できる。


 


自分はそこらの修行者たちとはちょっと違うのだ。


 


なんと言ってもあの老師から目をかけられた存在なのだ。


 


他の人たちはどうか知らないが、自分は余裕で瞑想に入れる。


 


そんな思いが男の内にあった。


 


10分経った。


 


20分経った。


 


男は座禅修行のときと同じに、呼吸を静かに観察し続けた。


 


自分は優秀だ。


 


そんな思いが男に余裕を感じさせていた。


 


だが.....30分経ち、40分も経った頃だろうか。


 


あぐらを組んでいる足が痛くなってきた。


 


座禅のときは動くことは許されていた。


 


姿勢を変えてはいけないとは言われていなかった。


 


それどころか横隔膜を動きやすくし、呼吸をしやすくするため、
たまに腰をひねることを推奨されていた。


 


だがここでは微動だにしないように言われていた。


 


一切目を開けることなく、一切身動きすることなく、
じっと呼吸を観察し続けるよう言われていた。


 


ただじっと、一切動くことなく座っているように言われていたのだ。


 


男ははじめ、この瞑想も余裕だと思っていた。


 


なんと言っても座禅であれだけの素晴らし体験をしたのだから。


 


初心者が至ることのないような意識の状態を経験した(はず)なのだから。


 


あの老師が、あの剛僧の老師が目をかけてくれたような自分なのだから。


 


だから自分は特別だと思っていた。


 


瞑想も余裕だと思っていた。


 


だがどうだ、まだ一時間もまだ経っていないのに、
足が痛くなり、背中も痛くなってきた。


 


と同時に動けないことへのもどかしさから、
イライラする気持ちがかすかに湧いてきているのを感じた。


 


時計はないので正確な時はわからない。


 


なによりもずっと目を閉じているのだし。


 


何分経ったのだろう?
まだ1時間経たないのか????


 


足の痛みはだんだんしびれになってきた。


 


背中の痛みはだんだんコリのようになってきた。


 


動けないことへのもどかしさと、痛みとだるさから、
徐々に徐々に男の中にイライラが育っていく。


 


ああ、しんどい。
まだ終わらないのか?
まだ一時間経たないのか???


 


痛みとだるさはイライラを助長し、
イライラは痛みとだるさへの嫌悪を育てていく。


 



まだ?



まだなのか?



まだ一時間経たないのか????


 



そんな思いがグルグルグルグル頭の中を駆け巡った。


 


痛みとだるさがイライラを呼び、
イライラは痛みとだるさを助長する。


 


そして「まだ終わらなないのか?」という思いは、
更なるイライラを生み、頭だけでなく全身を駆け巡り出すかのようだった。


 


イライラが痛みとだるさを助長する。



助長された痛みとだるさがイライラをさらに助長する。



そして痛みとだるさとイライラは、
「まだなのか!?」「まだ終わらないのか!?」という悲鳴と文句を。


 


マインドを助長して頭の中を占拠していった。


 


もう限界を超えて溢れ出しそうだ。


 



イライラと痛みとだるさが自分の内から溢れだしそうだ。


 



そんな思いがイライラとともにグルグルと男の世界を支配した。


 



もう嫌だ。


 


こんなところ来なければよかった!
失敗した!


 


そう思った頃、やっと最初の一時間が終了した。


 


男はくたくただった。


 


10日間誰とも話さず自分と向き合って瞑想する!?



それは面白そうだ!?


 


冗談じゃない!


 


なんてところに来てしまったのだ!


 


あと10日間、ここで過ごさないといけなのか!???


 



男は自分の考えの甘さを思い知らされた。


 


自分は特別だと思い込んでいた浅はかさを打ちのめされた。


 


あと10日間もこんな思いをするのか!?


 


男は最初の一時間の瞑想行で、既に激しく後悔していた。


 


つづく


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      あとがき



今回のお話は14年前、はじめて山に籠って瞑想行をしたときに
わたしの実体験です。


この時は本当に、エライところに来てしまった!と
激しく後悔しました。


初日にして「もう二度と来るか!こんなところ!」と本気で思いました(笑)。


が、その後、計5回も参加したのだから、我ながら笑ってしまいます。


まぁ、行く度に「なんで来ちまったんだろう!」と後悔したのですが(笑)。


ですがこの瞑想行の経験は、後々ひじょうに大切なものになりました。


瞑想行にはたくさんの道を間違ってしまう罠があります。


そのことを身をもって学ぶことができ、
道を大きく踏み外すことがなかったのは、
本当に貴重ない経験をさせてもらったと思います。


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本格的に瞑想をはじめたい方のための
瞑想講座をはじめようと思っています。


少しお待ちくださいね。


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