浜田義之

酒と悟り 第二十九話 本当の癒し

2020/11/20配信


皆様



こんにちは、スピリットナビゲーターの
マスターこと浜田義之です。



 


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 11月30日20時


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明日はいよいよ淡路島リトリート当日です。



わたし自信、受け取る気づきや変化がいっぱい出てくると思います。
またシェアさせていただきますので、楽しみにしていてください。



そしてご参加の皆さんは気を付けていらしてくださいね。
会場でお会いするのを楽しみにしています。


 



では今夜のお話です。



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    これまでのあらすじ



バーで不思議な紳士と出会ったことをきっかけに、
男に本当の自分へと目覚める旅がはじまった。



男は座禅の老師もとで修業をはじめ、
ある日、線香を静かに立て、
静かに手を合わせたとき、
深い深い静けさが男の内から溢れだした。



だが明日はいよいよ修行が終わり下山となったとき、
男は「このままでは悟れない!」と焦りはじめ、
静けさは破れ、雑念が止まらなくなってしまった。



雑念を消そうと格闘する男。



だが消そうとすればするほど雑念は嵐のように激しくなった。



男はついに自分ひとりでは乗り越えられないと悟り、
老師の元に助言を求めに行くのだった。



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    本当の癒し
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男は老師の部屋の前で正座すると
部屋の中の老師に声をかけた。


 


「老師、相談があるのですが、よろしいでしょうか?」


 


部屋の中から「入りなさい」という声がした。


 


男は襖にそっと手をかけ、スッと丁寧に開けた。


 


老師は書斎で机を前に座していた。


 


入り口で深く一礼をすると男は部屋に入り、
襖をすっと閉じ、老師の方に向き直った。


 


「こちらに座んなさい」


 


老師は机の向かいへと男を招いた。


 


男はうやうやしく老師の向かい側に正座した。


 


「どうしたのかね?」


 


老師は問いかけてきた。


 


男は自分の身に起こっていること、
そして胸中を話し始めた。


 



「雑念が止まらなくなったのです」


「一時はとても心は静かでした」


「ですが突然、心が騒ぎ始め、
どんどんそれが大きくなっています」


 


老師は黙って男の言葉を聴いていた。


 


「今の一呼吸に集中しようとするのですが、
全くもって集中できません」



「おそらく悟りたいという思いが強すぎるのだと思います」


 


老師は黙って聴いていた。


 


男は正直な胸中を言葉にした。


 


「自分一人ではどうにもできないと知りました」


「どうか助言をください」


 


それは男の正直な気持ちだった。


 


男は一人で、自分の力だけで乗り切ろうと思っていた。



男は老師に無言ながらも認められていることを知っていた。



だから応えたかった。



老師に「やはりこの男は素晴らしい切れ者だ」
「わたしの目に狂いはなかった」と思ってもらいたかった。


 


そして自分の力で乗り切り、
成長した姿を老師にみせることが、
本当の自立した成長だと感じていた。


 



だが挑戦し、挑戦し、挑戦しつくして、
ついにどうしても越えられない壁にぶち当たった。


 


男は自分の今の限界を認めた。


 


そうして老師に正直な胸中を話したのだ。


 


老師は話し始めた。


 


「わたしが昔、海外での講演に招かれたときのことだ」


「その講演では医学博士や科学者がパネラーとして、
同じ舞台に登壇していてね...」


 


男ははじめ、老師はなんの話を始めたのだろう?と思った。


 


だが老師が関係のない話をするはずはない。


男は黙って老師の言葉に耳を傾けた。


 


「講演が一通り終わり、そこから会場の参加者との
質疑応答の時間がやってきたんだ」


「そのとき隣の医学博士がわたしにこう質問してきたんだよ」


 



『老師、質問をよろしいでしょうか?』


 


「わたしはうなずいた」


 


すると博士はこんなことを聞いてきたんだ。


 


「わたしは長年医療の現場に携わってきました」


「そこでわたしには長年疑問に思ってきたことがあるんです」


 


男は老師の言葉に集中した。


 


「同じ患者でも「治りたい」「治りたい」という患者ほど、
なぜか治りが遅いのです、これは何故なのでしょうか?」と。


 


「そこでわたしはこう答えたんだ」


 


「治りたい、治りたいと言うのは、
医師にかかるまでのことでしょう」


「医師にかかったのならば、
後は医師を信頼して任せるだけですよねと」


 


男は突然、ハッとして雷に打たれた。


 


頭のてっぺんから全身に衝撃が走った。


 


そうだ、自分はここに、全く何も知らない初心者としてやってきた。


 


自分は何も知らない初心者だった。


 


だから自分は一切の我流を交えることなく、
老師に言われたことを言われたままにやると決めていたのだ。


 


なのに....。


 


わたしは自分では気づかないうちに、自分の力だけで悟ってやろう、
自分だけで何とかしようとしていたのだ!


 



わたしは老師にすべてを任せていると思いながら、
自分流をやっていたんだ!


 


その瞬間だった。


 


男の目に涙が溢れてきた。


 


男が静けさと繋がったとき、
老師はそのことに気づいてくれていた。


 


廊下ですれ違う時も、食事のときも....
老師は「今どんな状態だい?」と声をかけてくれていた。


 


老師はずっと自分のことを観てくれていたのだ。


 


そしてこの修行という命懸けの真剣勝負を
命懸けで関わってくれていたんだ。


 


老師はずっと命懸けで自分に関わってくれていたんだ。


 


ずっと......。


 


男の目から涙がとめどなく溢れてきた。


 


男は老師に涙を観られないよううつむいていた。


 


だが老師は男が涙していることに当然気づいていた。
そして老師が気づいていることを男もわかっていた。


 


男の涙、それは老師への心の底から感謝の表れだった。



だから男は波が溢れることをけして恥じることはなかった。


 


だが男は涙をみせぬよう、涙をぐっとこらえた。


 


そして声がうわずらないよう、気を付けながら言った。


 


「ありがとうございます」


 


それ以上言葉は出せなかった。


 


だせば涙声が出るのがわかっていたからだ。


 


男は深々と頭を下げ、出口へと向かうと襖を開けた。


 


そして入り口で正座すると、もう一度深々と頭を垂れ、
静かに老師に合掌した。


 


老師も男に向かい、静かに合掌してくれた。


 


男が襖を閉めるとき、老師の声が聴こえた。


 


「はげみなさい」


 


男は胸がいっぱいになった。


 


つづく。


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