浜田義之
【095】酒と悟り 第十参話 老師の一喝
こんばんは、魂の使命を生きながら、人生そのものを楽しむ、
スピリットナビゲーターのマスターこと浜田義之です。
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それでは今夜の本編に入りましょう。
毎週金曜日の21時にお送りする、
本当の自分・魂の本当の目覚めへと導く物語。
この「酒と悟り」の物語は、
物語の行間から深い「気づき」や「閃き」
「インスピレーション」を受け取れるように
意図して創作している【特別なお話】です。
どうぞ行間から気づきや閃きを受け取ってください。
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今夜は第十参話をお送りします。
バーのカウンターで
不思議な紳士に出会ったことをきっかけに、
男は本当の自分・真理に目覚めたい
という思いを抱きはじめました。
そして縁から男は禅の老師と出会い、
いよいよ本格的な修行をはじめました。
ですがその第一歩は
思いもかけない困難からはじまりました。
そうして夕食時の修行の最中、
突然老師の強烈な一喝が飛んだのでした。
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老師の一喝
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老師の強烈な一喝に男は一瞬すくみあがった。
オレ、なにかやったか?
なにかヘマをやらかしたのか?
一瞬の間にそんな思いが男の脳裏を駆け巡った。
その場に固まってしまった。
男は恐る恐る顔をあげ、老師の方を観た。
怖かった...怖かったが、
怖いと感じていることに気づきたなくなかった。
自分が縮み上がり、すくみあがり、
恐れているということを認めたくなかった。
そうして男は恐る恐る、顔をあげた。
顔をあげて、怒鳴られたのは自分ではなかったことに気がついた。
自分のことじゃなかった。
安堵の気持ちがやってきたかが、身体はすっかり緊張していた。
子供の頃にこんな体験をしたことがある。
こんなふうに怒号に縮み上がったことがある。
そんな感覚が身体に広がった。
頭では覚えていない。
だけど身体が覚えている...この感覚。
身体に刻み込まれた記憶。
それが老師の怒号とともに呼び覚まされた。
だがまだこのときの男には、それがなんの記憶なのかは、
気づくことすらできなかったし、そのように気づく余裕はなかった。
ただ身体は反応し、なにかの記憶が呼び覚まされたのを何処かで感じていた。
男は恐る恐る顔を上げ、老師の方を観た。
観ると老師の視線は自分ではなく、他の修行者に向けられているようだった。
男には具体的に老師が誰を観ているのか、
誰に向けての一喝だったのか、はじめはわかりかねた。
老師は誰かに向かって一喝を放ったはずだが、
具体的な特定の人物を見つめているような視線ではなかったからだ。
少なくともこの時の男にはそう見えた。
老師は誰に向かって一喝を放ったのだろう?
男は少ししてそれが誰かがわかった。
男が気づいた視線の先には、
男より10歳くらい年長の男性の参禅者が座っていた。
なぜ一喝されたのが、その人物だとわかったのか。
それはその男性が漂わせている雰囲気だった。
その男性は他の参禅者同様、黙って座っていた。
一見神妙そうに座っていた。
だが漂わせている空気が、他の参禅者とはまったく違っていた。
黙って座ってはいるが、その内面はどこかヘラヘラしていて、
老師の一喝も自分のことではなく、他人事のようにとらえているのが、
漂う空気感から伝わってきた。
なんだ、こいつ?
男は思った。
なんだよ、怒られたのはお前だろう?
なにを他人ごとのようにヘラヘラしてるんだよ。
いったい老師に怒鳴られるような、なにをやらかしたんだよ?
そんな思いが男の脳裏を駆け巡った。
すると老師の声が聴こえてきた。
「ここは修行の場なんだ、真剣にやりなさい!」
静かだったが凄みのある一言だった。
この一言の後、老師はまた沈黙した。
いったいあの男はなにをやらかしたんだ?
どんな怒鳴られるようなことをやらかしたんだ?
男にはわからなかった。
ただ、この男がやったなにがしかの(おそらく不真面目な)態度がきっかけで、
自分がすくみあがることになったことに腹が立った。
なんだよこいつ、ひとつも反省している様子がないじゃないか。
なんなんだ、こいつ?
男はこの男性に腹を立てた。
そして何処かこの男性を蔑む侮蔑の思いが生まれていた........。
その後男は禅堂に戻って座禅を組んだが、
雑念に全く歯が立たないことは何も変わらなかった。
一呼吸に集中し、呼吸に意識を向け続けようとするのだが、
気がついたときにはもう考え事をしていた。
いつ呼吸から意識が離れたのかはさっぱりわからなかった。
いつ考え事が始まったのかさっぱりわからなかった。
気がついたときにはもう既に考えていた。
やがて夜10時になり、就寝の時間になった。
こうして男にとっての参禅一日目は終わった。
男は布団の中で天井をみつめていた。
疲れていた....疲れていたが目が冴え、なかなか寝付けなかった。
歯が立たなかった。
まったく歯が立たなかった。
甘く見ていた。
いや、甘く見ていたわけではない。
ただ自分の目指す山が思っていたよりもずっと高かったことを思い知らされた。
そんな思いが男の冴えた頭の中を巡っていた。
思い知らされた。
だが「自分には無理かもしれない」「悟れないかもしれない」
という思いは不思議と一つも浮かんでこなかった。
覚悟を決めていたのだろう。
男は眠りが自分を誘いに来るまで、天井を見つめ続けた....。
つづく
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