行動アシストラボ
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成長とは課題を見つけ1つずつクリアしていくプロセス:行動のポートフォリオ(10)

2020/3/12配信



 


皆様、こんにちは。


行動アシストラボの矢野です。



さっき近所のスーパーで買い物しながら考えたんですよ。


ヒトはなぜ笑うのだろうか、と。


笑うというのは行動なので、何かのメリットが随伴しているはず。


ならば実践して確かめようということで、この前あった面白いことを思い出して笑ってみたんですね。


そしたらちょうど近くにいたお姉さんの視界に入っていたらしく「え、なに?」的な反応をされていました。


笑うと嫌子が出現するようです。HAHAHA。


※マジレスすると面白い出来事等が確立操作になって、笑うという行為に内在する生理的反応の強化力を強めるのだと予想しています。


 


さて本題。


 


成長とは課題を見つけ1つずつクリアしていくプロセス


 


一定の期間、何かに集中して取り組むことにはメリットとデメリットがあります。


メリットはそのことについての一定の成果が得られることです。


例えばプロジェクトがスケジュールから遅延している時、必死になって残業までして作業を進めれば、遅延を取り戻すことができるかもしれません。


ある趣味に嵌ってしまって、それに時間の大半をつぎ込めば、そのことについて上達したり、周りよりもうまくできるようになったりするでしょう。


ですので、場合によっては何かに徹底して集中して取り組む期間が必要なこともあります。


 


一方で集中して取り組むことのデメリットは、それ以外のことがほぼ全ておろそかになることです。


スケジュールの遅延を取り戻すために必死に働けば、趣味やプライベートが犠牲になってしまいます。


ある趣味に没頭すれば、勉強や仕事がおろそかになってしまいます。


こういったデメリットが一時的なものであれば大した問題はありません。


しかし、ある程度の期間、このような状況が続いてしまうと、抑制された方の活動が自分から遠ざかってしまい再開するのが難しくなったり、あるいはすっかり止めてしまったりすることもあります。


 


この問題に対応するために、自分の活動を「行動のポートフォリオ」として記述し、目的や価値観と照らし合わせながらポートフォリオを調整していく方法を提案しました。


これまでの詳細について改めて読みたい方は、下記のバックナンバーをご覧ください。


バックナンバーを読む ▶


 


 


行動のポートフォリオは現在の僕たちの行動を記述・評価したものなので、ポートフォリオを変えるとはつまり行動それ自体を変えることになります。


行動を変えるために考えるべきは「環境」と「行動レパートリー」の2つになります。


行動レパートリーへのアプローチは、簡単にいうと「できないことをできるようにする」です。


そのためには、まずスモールステップから取り組みはじめるのがいいのですが、いつまでもスモールステップでいいのかというと、そうではありません。


今回はスモールステップの次のステップについてお伝えします。


 


スモールステップのメリットは、習熟の初期段階において小さなハードルをクリアすることで、成功体験を増やすことができる点にあります。


しかし、小さなハードルを越えているだけでは、今の限界を超えることもなかなかできません。


例えばブログを始めようと思い、毎日5分書くことにトライしたとしましょう。


5分というハードルをクリアできるようになったとして、果たしてそれで満足に文章を書き上げられるようになったといえるでしょうか。


おそらく望むレベルは、もうちょっと上にあるのではないかと思います。


 


スモールステップで始める目的は、練習やトレーニング活動を軌道に乗せることです。


しかし、行動レパートリーへのアプローチの本質は「できることを伸ばす」ですので、スモールステップである程度軌道に乗ってきたなら、徐々に難易度を上げていくといいでしょう。


そうすることでやがて、行動のポートフォリオを変化させられる程度には新しい活動に習熟していくことができます。


 


スモールステップから徐々に難易度を上げていくにあたって鍵となるのは、課題の発見と設定です。


例えばプログラミング技術を身に着けたいと考えたとして、最初はプログラムの書き方を覚えることから始めることになると思います。


テキストに書いてあるシンプルなコードを丸写しして、動かしてみることを繰り返すことになるでしょう。


ただしばらくしたら、どのようなコードを書けば思い通りに動くかを考え、実際に書いて動かしてみるステップに入る必要があります。


このように徐々にステップアップしていくためには、何をいま課題とすべきかを見つけ、具体的な課題を設定しクリアするというプロセスを繰り返すことになります。


 


うまく課題を発見するには、それについての理想状態であったり、いまよりも上のレベルについて「知る」必要があります。


上のレベルを知っているからこそ、現状とのギャップも見つけられますし、そこから課題を導き出すこともできるのです。


もしいまよりも上のレベルをうまくイメージできないようでしたら、上級者に指導してもらうか、それが無理なら情報を収集するといいでしょう。


 


できないことができるようになる成長のプロセスは、情報を集め、課題を見つけ、試してみて課題をクリアすることの繰り返しです。


ものによっては満足できるレベルに到達するまで時間がかかるかもしれません。


もしその過程で躓くことがあるようなら、一度スモールステップに立ち戻って、トレーニング活動を軌道に乗せなおすといいでしょう。


 


ではまた。


 


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