「馬鹿にされたくなければ、馬鹿になれ?」【夢が実現するメルマガ】第138号
「馬鹿にされたくなければ、馬鹿になれ?」【夢が実現するメルマガ】第138号
皆様へ
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■1■「『馬鹿になる』という本当の意味」(藤由達藏)
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おはようございます!!
夢実現応援家®の藤由達藏です。
あるお客様との話。
これまでたくさんの提案書を書いてきたそうです。初めの頃は、提案書を書いても上司に観てもらった段階で却下。書き直しを命じられて、がっくり来ていたそうです。
「自分には能力がないんじゃないか」
しかし、お客様との面談を重ね、要望をよく聞くようにしてみたそうです。最初のころは、その要望自体理解できておらず、理解できていないのに「はい、わかりました」と答えていたとのこと。理解できていないお客様の要望を提案に盛り込むことなどできません。だから、いくら提案書を書いてもうまくいかなかったそうです。
あるとき、どうしてうまくいかないのかを考えたそうです。そこで出た結論は、
「馬鹿になろう」
というものだったそうです。
お客様のおっしゃっている意味がわからない。わからないのにわかったふりをしても、結局誰のためにもならない。わからないなら、わからないとはっきりと言おう。そう腹をくくったそうです。「馬鹿にされたらいやだ」という気持ちもあったので恐る恐るだったそうですが、腹をくくって「わからない」と言い始めた。
すると、お客様はその方を馬鹿にするどころか、もっとわかりやすく説明してくれるようになったのだそうです。「わからない」と言うからこそ「わかる」ように説明してくれる。結果として、お客様の要望をしっかりできるようになったそうです。それ以来、お客様の要望を踏まえた提案書が書けるようになったとのことでした。
いい話だなと思いました。
私たちは仕事をする上で、かならずお客様と接します。お客様に気に入られたいと思うあまり、自分をよく見せようとしてしまうこともあるでしょう。しかし、その思いは、往々にして余計な場合があります。
お客様の要望を聴くときに、「自分をよく見せること」は二の次でいいのです。まずは、内容を過不足なく受けとめることです。わからなければ「わからない」と伝え、しっかりとわからなければなりません。
自分のプライドだとか、相手からの評価は二の次にする。お客様の問題解決を最優先にする。そのことを、先のお客様は、
「馬鹿になる」
という言葉で表してくださいました。
提案書を書く上で一番大切なことは、なにか。
なんらかの問題を解決すること。
ならば、その提案書作成過程において、お客様の状況をヒアリングするときに、余計なプライドや自分をよく見せることは不要です。自分をよく見せたいのならば、提案書の中身でがんばればいいのですね。提案書の中身をよくするためにできる一番の基礎が、お客様の要望を正確に理解することだった、という話です。
「馬鹿になる」とは、
「自分の評価は二の次にして、一番大事なことに集中する」
という意味なんですね。
そういう意味では、どんどん「馬鹿」になりたいものです。
実は、私も、今日は、もっと馬鹿になってみたいと思っています。
と、申しますのも、先日提出した書籍原稿が編集者さんから戻ってきたのですが、結構、強烈に赤が入っておりまして、虚心坦懐に受けとめて、改稿していこうと思ったところだったのです。
はい、馬鹿になります。
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■2■ ブーバー曰く、「ひとは存在の一部分だけを見るとき、憎むのである」
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昨年からオーストリア生まれの宗教哲学者マルティン・ブーバーの『我と汝・対話』(岩波文庫)という本を読んでいます。
このメルマガでは、その中の一節を取り上げ、解説するということをしています。今回も、「我と汝」のなかの一節を取り上げてみましょう。
ブーバーの「我と汝」は、文学的な表現に満ちていて、どこもかしこも名言だらけです。
今回取り上げる名言は「ひとは存在の一部分だけを見るとき、憎むのである」です。
ブーバーは、仮想の対論者から問いを投げかけさせます。
「あなたは愛が人間の間の唯一の関係であるかのごとく語る」
しかし「愛」の関係もあれば「憎しみ」の関係もある。
「愛」とはさまざまな関係の中の一つにすぎないのではないか。
という問いです。この問いに対する回答が、次の一節です。
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愛が<盲目>であるかぎり、いいかえれば、愛が全体の存在を見ないかぎり、愛はまだ真に関係の根源語のもとにいないことになる。本来盲目的なものは憎しみである。ひとは存在の一部分だけを見るとき、憎むのである。(P.25)
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ブーバーは、関係の基本が「愛」であるということを譲りません。
「全体の存在を見る」
これを愛の完全な形だとしています。
「全体の存在を見る」とはどういうことでしょうか。相手を「あるがままに、すべてを見る」と理解すれば、意味が通ります。
ひとには表もあれば裏もあります。
深層心理学的な言い方をすれば、意識の領域もあれば、無意識の領域もあります。
他人に見せる社会的な外面もあれば、個人的な秘密の内面もあるし、強いところもあれば弱いところもあります。
有り体に言えば「いいところ」もあれば、「わるいところ」もあります。
「いいところ」だけを見るのでもなく、「悪いところ」だけを見るのでもありません。
そういったすべてをひっくるめて「見る」。それが「全体の存在を見る」ことだと理解すると、ブーバーの真意が見えてくるような気がします。
ここで、「全体の存在を見る」ということに、日本語のそれに近い言葉を重ねてみましょう。たとえば「清濁併せのむ」です。
いっぱしの大人となれば、社会に出たり体験を重ねることで世界の多面性を思い知るはず。そうなったら、「清濁併せのむ」ことができるようになる、と言います。経験を積むと「酸いも甘いもかみ分ける」ことができるようになる、というのもこれに似た表現です。
正義を語り、きれい事を語る若者の議論のことを「青臭い議論」と言ったりしますね。「正しさ」や「正義」「きれい事」といった物事の一面のみを捉えて、さもわかったようなことを語るのが「青臭い」、つまり「まだまだ子どもだね」というのです。
「清濁併せのむ」や「酸いも甘いもかみ分ける」は、どちらかと言えば経験を積んだ「大人」の感覚です。子どもの視野はせまく、度量も狭いものです。子どもに比べれば、大人の視野は広く、よく練れた大人であれば度量も広い。
このようなことを合わせて考えてみると、「全体の存在を見る」というのは、視野が広く、受けとめられる度量が広い感じがしてきます。
あらためて仮想の対論者の問いを確認してみましょう。
「愛」の関係を重視するというのは、一面的な見方であり、「青臭い」議論をしているのではないか。愛以外の関係もあるはずだ。「愛」の関係だけを見ていてはわからないこともあるのではないか。これが仮想の対論者の提示した疑問だったのです。
それに対するブーバーの答えは、
「そうではない。愛は、関係の完全な姿なのだ。憎しみは愛の不完全な形に過ぎないのだ」
と言っているのです。目をつぶり(盲目)、相手の存在のすべてを受けとめないから、憎むことができるのだ、というのです。
つまり、ブーバーは、「清濁併せのんで相手の全体の存在を見る(=受けとめる)ことが「愛」であり、<われーなんじ>の関係に入るということなのだ」と言っているのです。
私たちの日常語において「愛」は、非常に広い範囲で使います。大衆的なラヴソングでは、男女関係における愛や性愛を示唆したり、執着や依存のことを指したりすることもあります。
ブーバーの言う「愛」は、もっと広い概念で、人間が世界とどのように関わるかという「関係の基本的な姿」を指しているようです。
さらに、この「愛」は、<われーなんじ>の関係のことです。つまり、ブーバーが<われーなんじ>という言葉で論じてきたのは、「愛」のことだったのです。
すなわち「我と汝」というブーバーの著作のテーマは「愛」だったのです。
「愛とは何か?」そんな哲学的なことを考えたいのでしたら、このマルティン・ブーバーの『我と汝・対話』(岩波文庫)は参考になるかも知れません。
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(株式会社Gonmatus「夢が実現するメルマガ」編集長 藤由達藏)
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