サカイ優佳子

【食と社会】フルーツのような香りのチョコレートの秘密

2020/2/ 2配信


皆様、こんにちは。
食のサステナビリティ研究家 
一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。


金曜日、ある方にご紹介いただき、「未来の森と人を育てる「カカオ・フォレスト」 ―フランスのトップパティシエ、フレデリック・カッセル氏 らの挑戦」というイベントに参加してきました。

カカオフォレストの活動について語るカッセル氏

私が主宰するシェアReadingの会で、2019年11月に「食べることと、世界は繋がっている」をテーマにした時、取り上げた本の一つが「チョコレートの真実」(キャロル・オフ著、英治出版)でした(ブログ記事はこちら)。



その方は、私のそのブログを読んで、お声がけくださったのでした。
 


 


チョコレートは発酵食品


フレデリック・カッセル氏は、フランス人のパティシエ。
日本でも、銀座三越にお店を構えています。


まずはチョコレートはどうやって作られるかのお話がありました。

知らない人もいると思いますが、チョコレートはカカオの実を発酵させて作られ、この発酵の工程で風味が決定すると言われています。

その後天日干しにしてから焙煎されることで香りが生まれます。

これをローラーで潰すことで、カカオリキュールとカカオバターに分けられます。この段階では苦くてとても食べられたものではありません。


 


このあと、砂糖やミルクなどを加えて、私たちが知っているチョコレートになるのです。
 


 


人の手によってカカオの森が破壊されている 


カカオの木は赤道を中心にした通称「カカオベルト」と呼ばれる熱帯地方で育ちます。


 


カカオフォレストの活動について語るカッセル氏

3〜4年で実をつけるようになり、花と実が同時にできるほど生命力も強く、一年中収穫ができます。

伝統的なカカオ農園の周りには椰子の木があり、背の高い椰子の木が虫や風雨から3mほどの高さのカカオの木を守ってくれるのだそうです。

ところが、近年CCN-51というハイブリッド種が開発されてから、従来のカカオの木は伐採されCNN-51の苗木への植え替えが進んでいます。


カカオを守ってくれていた椰子の木も抜かれ、代わりに肥料と農薬を散布することで、森の生態系が急激に変化しているといいます。



CNN-51は2年で実をつけ、収穫量も多く、虫にも強いのだそうです。



大量生産に適しており、カカオは運びやすいパウダーにして世界中に出荷されています。



でも残念ながら風味や味わいでは、従来のカカオには全く叶わないとのこと。

カカオフォレストの活動について語るカッセル氏

カッセル氏は、大量生産用のチョコレートを否定する気は無いといいます。

ただ、パティシエとして、本当に美味しいチョコレートを作れるカカオが無くなってほしくないという思いから、伝統的なカカオの木とその生産者を守る活動を始めたのだそうです。
 


カカオ・フォレストの活動


カカオ・フォレストの活動は、フランスの小規模チョコレートメーカーのヴァローナ社の一社員が中心になって作られたNPO。

発足と同時にカッセル氏も、その所属する組織ルレ・デセールとして出資、アンバサダーとしての役割もになっています。

(あとで関係者に質問したところ、カカオフォレストの活動にはフランス政府もお金を出しているとのことでした)


 


ドミニカ共和国のカカオ農園に若い農学者を送り込んで調査し、老齢化したカカオの木を新しいものに植え替え、現地の人たちとともにワークショップを行って理想のカカオ農園について話しあい、新しいカカオの木が育つまでの3年間の現金収入になるようにアボカドやパッションフルーツなどを育てて地元のホテルで出してもらったりマルシェで販売したり、現地の子どもたちのために小学校を作ったり、市場価格に上乗せしてパティシエたちに買い取ってもらったり、、。

その活動は多岐に渡ります。
今では1500の農家でオーガニック栽培が行われているとのこと。


 


チョコレートを食べたことが無い!


「チョコレートの真実」にもありましたが、カカオ農園で働く人たちのほとんどは、チョコレートを口にしたことが無いのだそうです。
 


カカオフォレストに関わる農民たちもそうでした。

カッセル氏は、彼らが育てるカカオから作ったチョコレートと、CNN-51から作ったものとを食べ比べてもらったのだとか。


みんなこぞって自分たちが作ったもののを評価したとのこと。感動的だったとカッセル氏は話していました。


 


ヴァローナ社が掲げるミッション


カカオフォレストのような活動を続けるヴァローナ社とはどんな会社だろうと思ってサイトを見てみました。

このイベントで説明があったようなミッションが具体的に書いていないのは残念。

フランスのチョコレートメーカー、ヴァローナ社の挑戦

ヴァアローナ社は以下を社是としているとの説明がありました。



  1. 公平で持続可能なカカオ生産を実現

  2. 2025年までにカーボンニュートラルに

  3. 持続可能なガストロノミーのためお客様をサポート

  4. ビジネスに関わる全ての人々と協力し持続可能なビジネスを確立


そして、カカオ生産地での教育、医療などのインフラの整備もし、2については、2013年からすでに45%減を実現しているそうです。

 


こんなに香り高いチョコレート!


最後は試食。


カッセル氏が作るチョコレート3種は、フルーツを加えているのかと思わせるほどの香り高さ!

デクヴェルト
タイノリ
ロマ・ソタヴェント

通販でも購入できるようです(こちら

フレデリック・カッセル氏のチョコレートの風味にびっくり!

こんなに美味しいチョコレートを作るためには、カカオの木を守ること、そして生産が持続可能であることが必要。

今年のバレンタインデーは、カッセル氏のチョコレートを食べながらドミニカ共和国に思いを馳せようと思います。

「チョコレートの真実」の最後は、結局この搾取の状況は変わらないという悲しい結論で終わりますが、このイベントに参加して、少しずつでも未来に向けての動きが始まっていることが嬉しくなりました。

 



 



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