【原田千里メールレター】(25)事件は現場で起きている!!
皆様
ごきげんさまです。
もっと身軽で愉快な人生を送るため、ほぼ毎日。断捨離生活を送っている
断捨離®トレーナーの原田千里です。
このメールレターをお読みいただきありがとうございます。
心から感謝いたします。
皆様とメールレターで繋がっていることがとても嬉しいです。
特に夏以降、断捨離ご自宅訪問に伺う機会をたくさんいただいています。
「事件は会議室で起きているんじゃない。
現場で起きているんだ!」(踊る大捜査線)という言葉が、昔、流行りました。
まさしく「断捨離は現場で起きている!」と思うのです。
日本語的にちょっと変ですかね?
私が一番イキイキする場、それは間違いなく「断捨離の現場」です。
先月、お伺いしたクライアントさんで印象深かった方は、
モノの断捨離はかなり進んでいて、
本人の感覚としてはもう、捨てるモノは見当たらないというHさん。
(モニター応募の方でシェアの許可をいただいています。)
「家はスッキリ片付いています。
でも、居心地がよくないのです。」
と訴えてこられました。
ご自宅に伺うと、
余計なものなど何もない、綺麗に整った空間でした。
せっかくお伺いしたけれど、
今日はやることないかも・・・・、と思うほどでした。
ダイニングを挟んで、リビングと洋室。
リビングには、テレビとソファのみ。
とってもシンプルです。
小さなお子様がいるお宅とは思えないほど、整っています。
キッチンカウンターの上、
ダイニングテーブルの上は、
もちろん何もなく、スッキリ。
子供部屋にはおもちゃとお子様の作品がありますが、
散らかっているという印象はなく。
ここもまた、小さなお子様がいるのに
これだけ綺麗にしているのはすごいな、と思いました。
でもちょっと潤いが足りないかな。
観葉植物かグリーンでもあれば・・・・
いや・・・・、
そんな表面的な事ではないような。
事件の匂い?
いやいや、そこは刑事の勘ではなく断捨離トレーナーの勘。
整った空間を見れば見るほど、私の心が乱れます。
何だろう、この違和感。
寝室、バスルーム、洗面など
ひととおり見させていただいて、
「Hさんにとって一番のお気に入りはどこですか?」
とお聞きするとHさん
「うーーーん・・・。」
と、考え込んでしまいました。
やっぱりそこですよね。
モノは少ないけれど、ご本人の表情に明るさがないのです。
発する言葉に、躍動感がないのです。
寝室のクローゼット二面に、
ご主人様のスーツ、ワイシャツ、ネクタイ、
普段着、スーツケース2つが綺麗に収まっていました。
Hさんが整えているそうです。
Hさんご自身のお洋服何処に?
リビング横の洋室に、
寝室のクローゼットの4分の1くらいの小さなクローゼットがありました。
Hさん「私のモノはここです。かなり絞り込みました。」
黄色い丸の中にあるモノが、
Hさんのワードローブのすべてです。
↓↓
え?これだけ?ずいぶん、絞り込みましたね。
Hさん「コート類はこれから買い足すことになります。」
なるほど、それにしても少ない。
厳選されている、というよりも、寂しい・・・・。
そして、窮屈・・と感じました。
さらにお聞きしていくと、
黄色丸以外のモノは、家族のモノ。
キッチンに収まりきらなかった炊飯器(週一回くらい使用)、
ヌードルメーカー(月に一回くらい使用)、
キャンプ用品(冬以外は月に一度くらい使用)
「こんなに広いおうちなのに、Hさんご自身は、
なんだか、縮こまって暮らしてる感じがします。」
とお伝えしました。
そんな風に感じたことも、考えたこともないというHさん。
ピンとは来ないようでしたが、
このクローゼットのすべてを、Hさんのモノにしませんか?
という提案を受け入れてくれました。
キッチンにあるべきものはキッチンへ、
キャンプ用品は寝室のご主人さまのクローゼット上段へ移動。
御主人に、寝室のクローゼットのすべてを明け渡し、
整えているのはHさんご自身。
ご主人様の服を動かしたり、
キャンプ用品を収めても、問題ないとのこと。
そして、Hさん専用のクローゼットを作りました。
洋服たちが、呼吸を始めた感じがしませんか?
このクローゼットをしばし眺めていたHさん、
「私だけの空間がこれだけあるって、いいですね。
まだ入れられる・・・って考えると、ちょっと嬉しい。
明るい色目の洋服を買い足したくなりました。
赤い小さなバックも、いいかな。」
そう、その欲求にアプローチしたかったのです。
モノが少なくて整った住まい、
そこに足りなかったのは、
ご本人のイキイキとした、活力ある気の流れ。
それを感じられなかったのです。
グリーンやお花を飾っていろどりを加えても、
潤いにはならないと感じたのは、
そもそも目の前のご本人の、
充実感や希望や願望、といった
活力を感じなかったからからです。
モノを減らしてスッキリしたら、
もっとこうしたい、こんなモノが欲しい、
これを買い替えたい、
そんな希望が湧いてくるはずですよね。
聞けば、Hさんなりに希望はちゃんとありました。
でも、御主人に反対されるに違いない、
言っても聞いてもらえない、
どうせ叶わない希望、
というあきらめ感がありました。
なぜなら、かつて一度、買い替えを提案して
却下されたことがあるからだと。
時間が流れ、私たちの考えや感覚も変わります。
Hさんが断捨離に取り組んで、住まいの様子は変わりましたよね。
一生懸命に取り組んでいる姿を、御主人は見ているはずです。
Hさんの最大の機能不全は、
御主人とのコミュニケーションです。
お話を伺っていくと、
家族なんだから言わなくてもわかってくれるよね?
夫婦なんだからそのくらい察してよ。
という意識があり、Hさんが不満を募らせていることがわかりました。
それって、自分のあたりまえ、普通、常識を押し付けていませんか?
見える世界から、見えない世界へアプローチ。
本当の断捨離の醍醐味はここから始まります。
断捨離は奥が深いのですよ。
幸せはいつも身近なところにあります。
今日も身の回りを整えて、時間と心に余裕のもてる一日を過ごしましょう。
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