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PROFILE

犯罪から子どもを守り、人権意識を高めて非暴力社会へ

人権ファシリテーター
絵本作家 

安藤 由紀

☆経歴☆

 「世界で人権活動をする1000人の女性たち」として ノーベル平和賞にノミネート

 

 >☆理念☆

 暴力防止の知識と子育てスキルを高め、非暴力社会へとよりそいます。子どもの人権など皆無の環境で育ったあと、「生き馬の目を抜く東京」でそこそこ自立の苦しみを味わい、シングルマザーとして被害者支援のメソッドに遭遇して、傷ついた女性と子どもの支援を強く決意。カナダの被害者支援を学び、以後、学び続ける毎日。子どもがなるべく小さいうちに予防を伝える子どもが被害者にも加害者にもならない人権教育を実行。「子どものための自分を守る絵本」を作りながら、人間の尊厳を守ることがLIFE MISSONです。ノーベル平和賞のノミネートに至る安藤由紀のこれまでは「南の少女が起こした奇跡」電子メルマガにご登録ください。

 

 自治体の人権講演多数、お母さんの性教育、性教育養成セミナー、アサーティブトレーニングなど人間関係を改善するセミナー。参加資格は不要ですが、自分の感情の自己コントロールに責任を持てるかたの参加に限ります。

 ★子どもを守り、暴力を引き継がない人権セミナー・性教育で人材育成中★

 

 ☆著書☆

 訳書「とにかくさけんでにげるんだ」は(岩崎書店)ロングベストセラー14万部突破!新刊に「ハグして!」「あのこがすき」「まもれるよ」(岩崎書店)「ぼくのいのち」(復刊ドットコム)、「いいたっちわるいたっち」(復刊ドットコム)は2万5千部、一般家庭をはじめ小児臨床でも利用。『女の子のセイフティブック』(童心社)『暴力や虐待から身を守る』(ポプラ社)、『あなたはちっともわるくない』『わたしがすき』(復刊ドットコム)、『かおるちゃんの冒険 だれかたすけて』(世界文化社)『もうこわくない』(金の星社)、紙芝居『みんなでまもろう!たいせつないのち』の監修、創作(童心社)他多数。『子ども虐待・教師のための手引き』(共著/時事通信社)、『子どもたちと性』(共著/明石書店)『みんなの幸せをもとめて』(寄稿/東京都教育庁)他

 

 

 1996年~01年ブリティッシュ・コロンビア大学、JIにおける性的虐待・被害者支援の研修を企画

 1999年メグ・ヒックリングの性教育ファシリテーター養成講座カナダで企画

 2000年メグ・ヒックリングの性教育ファシリテーター養成講座日本で企画

 2003年バーバラ・ベイン知的障碍者のための性教育講座日本で企画

 2004年アニタ・ロバーツ「safe teen」日本で企画、他研修多数

 

 

 

 

 

目白大学現代心理学研究室修士課程修了
日本カウンセリング学会認定カウンセラー
一般社団法人日本スクールカウンセリング推進協議会ガイダンスカウンセラー
・16年間のCAPプログラム
・14年間神奈川県教育局の教職員の参加型人権ワークショップ
・東京都児童相談センター、ウィメンズプラザ主任専門員、子ども家庭支援センター

プロフィール



代表理事
安藤 由紀
カウンセラー 
人権ファシリテーター 
絵本作家 
現代心理学研究室修士課程修了

https://tener.tokyo
https://www.reservestock.jp/page/consecutive_events/19878
https://twitter.com/hf6oGBbje5XZRp5
https://ameblo.jp/tener2020/   
Yuki Ando(@yukiando39) • Instagram写真と動画


★人権意識を高めて非暴力社会へみちびくナビゲーター★
自治体や学校における人権セミナー多数、特に参加型の人権ワークショップに定評あり。2005年スイスの団体よりノーベル平和賞にノミネートされ、講演をはじめ絵本製作などの多様な人権活動が認めらました。「世界で平和活動をする1000PEACE WOMEN]
お母さんの性教育+、アサーティブトレーニングなどの人権ベースのコンテンツを開発して人材育成中です。
訳本に「とにかくさけんでにげるんだ」など。絵本製作に「いいたっちわるいたっち」「ハグして!」「あのこがすき」「まもれるよ」など多数。機能不全家族で育ったため、子どもの人権が守れない社会に憤りや悲しみを感じつつ、シングルマザーとして性暴力を受けた女性たちが心と体を回復させる支援をつづけてきました。暴力被害を受けた子どものための回復絵本を考え中です。










                      TENER NETWORK

子どもに性的虐待が疑われるときに出来ること

テナーネットワークが過去に受けた助成金

●1997年度カナダNSMSSA/JI/Womens'Hospitalにおける研修 リーバイスシュトラウス社より

●1999年度性暴力被害者支援専門家養成講座 財)東京女性財団より

●1999年度性的虐待のための「インタビューの技術」出版 財)女性のためのアジア平和

 国民基金より

●2000年「性的虐待から子どもを守るシリーズ」4冊出版 社会福祉・医療事業団より
●2007年アニタ・ロバーツ「sefeteen」トレーニング講座 財)国際交流基金より



子どもへの性暴力

 体のある部分への接触を子どもが不快に感じたとき、それは性的虐待に繋がる可能性があります。もちろん親や親戚、周囲の親しい大人からの愛情のこもった接触は、子どもにとっても嬉しい、安全な接触です。ぎゅっと抱きしめる、頬にキスをする、抱っこ、おんぶ、頭をなでる・・・・・等の愛着行動は何の害もないし、むしろ人間にとって必要な行為です。

 それらは、どの家庭にもあるありふれた行為ですが、体のある一部への接触を我慢していたり、欲求に応じないと愛してもらえないと思い込み、嫌だという気持ちを抑圧している場合、大人は無自覚な虐待をしているのかもしれません。

 思春期前期から子どもの体は急激な変化を見せますが、子どもの変化をのぞき見たり、さわったり、猥褻な冗談を吐いたりすることは、子どもにとっては人間への信頼が傷ついたり、自分の性を軽んじる原因になるのです。

 日本の児童相談所での統計では、子どもへの性的虐待は、わずか3%前後の数字にすぎませんが、実際には子どもが沈黙を守り苦しさを押さこむ性的虐待は、はるかに多く起きています。

 性的に嫌な事をされた」と口火を切るのは、容易なことではありません。被害を受けた子どもの中には、まれに、被害を誇らしく感じて他の子どもに打ち明け話をする場合もありますが、そんな時には「そのことは他の人に言わないように!それを聞いた人がびっくりするのは私は嫌だ。あなたのことを悪く思うのではないかと心配だ。そんなことがあっても、これは大人が悪いことで子どもを巻き込んではいけないから」と説明します。大抵の子どもは口をつぐんで不安な毎日に耐えています。

 私は子ども達から「性的に嫌なことをされた、エロいことだった、恐かった、吐き気がする、嫌だ」という表現を何度も聞いたことがあります。人に伝えようと決心するとき、大人でさえ心臓の鼓動が強くなり、血圧が上がり、声が震えたりします。

 告白するという行動が、発言する人間にとってどれほどの勇気を必要とするか、考えてみてください。そして、そんな被害を受けた子どもが大人に告白できるのは、性教育の授業のなかでも親との会話のなかでも、わずかなチャンスかもしれません。




被害にあった子どもへのサポート

教師が子どもと話し合う時、いくつかの方法が役に立ちます。

1、 子どもにとって信頼関係の出来ている人が話を聞きます。
   何人も周りをとり囲むのではなく、一人が聞きます。

2、 前に仮説を立てずに聞きます。

3、 冷静に話を聞き、加害者への怒りを抑えます。

4、 保護者との同伴は避けます。

5、 人が来ない静かな場所で聞き、話しの中断を避けます。

6、 メモはなるべくならその場では取らず、子どもにはいたずら書きできるような紙と鉛筆を
  持たせたりリラックスできる状態を作ります。どうしてもメモを取る場合は、あまりかしこまった
  雰囲気を出さないようにします。

7、 誘導尋問のような質問は避けます。

8、 加害者をかばう発言はしません。

9、 クラスの中で、被害を受けた子どもを特別扱いする事は避けます。

10、他の教師との連携を深めるような体制を作ります。

11、人権や暴力についての授業をします。




保護者や教師が出来る有効な言葉がけ

「最近なにか嫌なことでもあったんじゃない?」

「この頃、寝つけないみたいだけど、どうかしたの?」

「何か困ってることがあるんじゃない?」

「あなたが一人で苦しむことのほうが嫌なんだけど、話してくれない?」

「私に話しにくかったら、他の誰に話せる?」

被害があったのに、子どもが話せないでいる時

「話してしまうと、何か心配になるかな?」

「苦しいことをしゃべってしまうと、楽になることがあるよ」

「どんなことでも、私は怒らないから話してくれる?」
 *そう言った以上、怒らないでください。

「私が心配すると思ってるのね。でも、大人だから大丈夫。
 あなたが我慢していると、私はそのほうが辛くなる」

「あなたの苦しさを、少しでも減らしたいと思ってる」

「今は話したくないんだね。でも、また話したくなったら、いつでも話を聞くよ」

「無理に話をしなくてもいいの。あのことを話したくなったら、いつでも話してね」




子どもが被害を話し始めたら

「話してくれてありがとう」

「あなたの話を信じるよ」

「話すのに勇気が要ったね。でも、話してくれて嬉しいよ」

「今まで気づかないで、ごめんね。でも、これからは2度とこんなことがないようにしたい」

「怖い思いをしたのね、でも、今はもう大丈夫だよ。無理に元気なふりをしなくてもいいからね」

「ずっと言わずに我慢してたのね、辛かったね」

「これからは、あなたを守ろうと思うから、安心してね」

「夜、眠る前にいやなことを思い出して怖くなったりするかもしれないけど、
どうかな?怖い出来事の後は、大人でもそんな気持ちになることがあるの」

「外に出かけるのが怖くなったりしても、今はそういう気持ちになってあたりまえなの。
もう少したてば、また前のように出かけられるようになるからね」

「自分で自分が嫌いになる気持ちになったりするかもしれないけれど、そうじゃないよ。
あなたは前とちっとも変わらない、私の大事な子ども(生徒)よ」

「あなたはちっとも悪くないし、変わっていない。あなたは前のままの綺麗なあなただよ。
悪いのは完全にそんなことをした相手なんだよ」

「また嫌な出来事にあうかもしれないって、苦しくなることがあるかもしれないけど、
今は何も起きていないでしょ。時間がたてばもっと楽になれるからね」




子どもの心に添う言葉がけ

「その人の言うとおりのことをしたのは、嫌って言うのが怖かったからでしょ?
いやっていえない時もあるよね、でもあなたは悪くないよ」

「逃げることが出来なくても、仕方なかったの。大人だって怖くて動けないときがあるんだよ」

「こういうことを話すのは、とても勇気がいるよね。頑張っているあなたを見ると、すごいなァって思うよ」

「お菓子をもらったからといって、あなたには責任はないの。そういうことをする相手が悪いの」

「あなたは子どもなんだから、何もわからなかったの。あなたが悪いんじゃないの」

「いろんな人に助けてもらおうね。助けを求めることはすごく勇気がいるし、あなたの勇気を
私はとっても誇りに思っているの」

「体に触られて気持ち良く感じても、自然な反応なんだよ。寒いとき鳥肌がたつのと同じことなの」

「普段はどんないい子だって、偶然こういう目にあうことがあるの、運が悪かっただけなの」

「自分のことが変だって思ってるの?そうじゃないよ、ああいうことが起きた後では
一時的に何にも感じられない時もあるの」




子どものその後の行動を親(教師)が心配になった時

腹が立ったり、イライラするんだね、誰だってこんなことが起きたらそんな気持ちを感じるものなの」

「涙が出てくるのね、今はいっぱい泣いていいよ。我慢しないで泣いていいよ」

「今はすごく悲しいと思ってるかもしれないけど、転校していった○○ちゃんのことで、しばらくしたら    泣かなくなったよね、あんなふうに自然に落ち着いてくるものなの。悲しみはずっとは続かないからね」

「大人が嫌になったのね。でも、優しい人もいっぱいいるの、今は信じられないかも
しれないけれど」

「気がついてあげられなくて、ごめんね。今は私に怒っているかもしれないけれど、
暴力を振るうのは止めてね。それよりどんな気持ちでいるかを話してほしいの」

「怒ってもいいんだよ、心で感じることは全部自然なことなの。でもだからといって、きょうだい を殴ってもいいわけじゃないよ。それは間違った仕返しなんだよ」




子どもを守る方法

 たくさんの被害体験を持つ女性たちから「加害者に心の底から謝罪してほしかった」と訴える言葉を異口同音に聴ききました。「殺したい」「自分が死にたい」「何のために生まれてきたのだろう」というすすり泣きも聞いてきました。

 どんなにひどい暴力でも、そのとき寄り添って聞いてくれる人が一人でも身近にいれば、そしてその人が決して自分を見捨てなければ、やがてその人のペースで回復できるようになります。

 深刻な暴力を聞いた時に、聞いた大人が笑ったり、聞かないふりをしたり、見て見ぬふりをすることは、大人が自分たちの問題に蓋をして、ひとまず自分の安寧を守るだけの行為です。子どもはそんな大人を見ているでしょうし、「そんな大人にはなりたくない」と密かに思っているかもしれません。

 (そんな大人になりたくない)と思わせずにすむように私たち一人一人が、「健康な性」とは何か、健康な人間関係作りに取り組むことから、スタートさせるしかないと思うのです。長く生きていれば人は、自分の経験のものさしからしか物事を見ようとしなくなったり、自分のプライドを守りたくなります。おぞましさや恐怖には、頑なに瞼を閉じてしまいそうになります。

 さらに、人を疑ってはならないと思うあまり、力のある立場の人の言いなりになってしまう場合もあるでしょう。暴力を跳ね返せる力は、私たちがこの世に誕生したときに、周囲の大人に訴えた無垢な力です。「私を一人ぼっちにしないで!」「傷つけないで!」という本能は自分の身を守る根源的な能力です。

 ミルクを要求し、おしめを換えてもらい、抱っこされて微笑を浮かべるあかちゃんが、もしもこれからひどい暴力を受けることになると予想できたら、きっと周囲の誰しもが、赤ちゃんをかばい、身の安全を図るために加害者から引き離すことでしょう。

 仮に、加害者が自分が「信頼を寄せる誰か」だったとしても、やはり走って逃げようとすることでしょう。人間は自分より無力な人を守ってゆく力を持っています。その心の力は、普段は隠れているだけで、誰の心にもあると信じます。

安藤由紀の論文

2009年 修士論文「暴力防止ワークショップの参加による意識変化」

2015年 発表論文「虐待をうけた子どもに応える児童養護施設職員のスピリチュアリティ」

2016年 発表論文「虐待をうけた子どもに応える学校職員のスピリチュアリティ」



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